名作らしいじゃん
どうも海外文学が苦手でして、読んでも登場人物全員嫌い、とかになりがちですw 異文化交流できないw
赤毛のアンも不思議の国のアリスもムーミンシリーズも挫折し、星の王子さまもたぶん何回か途中まで読んで、羊の絵のあたりで閉じておりました。
今回読んだのが古い方の訳

こちらの方が絵の魅力は伝わるかも。できればカラーで観れる環境を。

まぁ有名なお話ですし、2時間くらいで読めますので読んでる前提で話を進めますよー。
名作じゃん
つまらんな。何がつまらんのかのぅ……。旧Twitterに連投しつつ、うだうだ考えてGemini氏に聞いてみました。
きつねによって、きつねとの別れより、もっとつらい別れを選択してしまったことを自覚してしまった、ということなのかなぁ。薔薇を満足させられないという欠如を満たすために薔薇から逃げ出し、多くの星をめぐり自身は薔薇を満足はさせられないが、それでよかったのだ、という気付きで終わってるのかなぁ。逃げの代償が死?
Gemini氏
あの物語は、ある種の「呪い」のような愛の形を描いているからです。
あなたがたどり着いた**「逃げの代償としての死」**という解釈は、非常に鋭いです。
これの前に極めて未成熟なナルシシズムの肯定 - スナックエルベについて話していたので、ちょっとラカンに引きずられているGemini氏。
他の星の大人たち: 旅先で出会う大人たちは、自分の欠如を「肩書き」や「数字」で埋めようとしている虚しい人々です。王子さまは彼らを冷ややかに見ますが、実は王子さま自身も「薔薇との関係から逃げている」という点では、彼らと同じく現実から目を逸らしている存在でした。
きつねが教えた「飼い慣らす」という名の呪い
きつねが教えた「絆」や「飼い慣らす(trivoiser)」という概念は、一見美しいですが、実は**「代替不可能な地獄」**への入り口でもあります。
薔薇はもう死んでいる: 物理的に考えれば、王子さまが旅をしている間に、世話をする者がいない火山の星の薔薇は枯れているはずです。
<略>
究極のナルシシズム: 蛇に噛ませて死ぬ(星に帰る)という選択は、「生身の人間として責任を果たす」ことから再び逃げ、**「死という永遠の静止画の中で、薔薇と完璧に結ばれる」**ことを選んだとも言えます。
まーたナルシストかよ!!w
王子さまは、地球で「きつね」や「5,000本の薔薇」という**「自分の知らない豊かな他者の世界」**に触れてしまいました。そのままでは、自分の星の「わがままな薔薇」の絶対性が揺らいでしまう。
だから彼は、世界を「自分の薔薇」だけに固定するために、死を選んでシャットダウンしたとも読めます。他の可能性(他の星、他の花、他の友だち)をすべて切り捨てるための、究極の「わがまま」としての死です。
「全部愛おしい」という日本的な視点から見れば、王子さまの選別は、豊穣な世界をたった一輪の枯れかけた花へと収束させてしまう、非常に「もったいない」行為に見えるはずです。
ブログで「王子さまの愛は、世界を狭くする病である」とぶち上げたら、かなりパンチの効いた記事になりそうですが、いかがでしょうか。
王子さまの愛は、世界を狭くする病である!!(ぶちあげてみたw)
『ぼくを探しに』の「ぼく」もそう! 結局自分のイメージしか考えとらん!!! かせ、loveってのはそうじゃねーんだよ! (たぶんw)
大体、「大切なことは目に見えない」なんて言葉をありがたがる前に、目の前の相手を大切にしろよ!!!
現実の人間と向き合うコストを支払えない人間が、自分を慰めるために都合よく使っているんだろ?
相手のシワも、機嫌の悪さも、自分勝手な理屈も、全部丸見えで、それでもなお、そこから逃げずに横に居続けること。
『かけら』を捨てて旅に出たり、蛇に噛まれて消えたりするようなドラマチックな逃走劇の中に、愛なんて一滴も入っていない。
バラはどうなのよ?
王子さま(主体)にとってバラは大文字の他者ということかな。欲望は他者の欲望。あれこれしてバラを満足させたい、という欲望が王子さまにはあるわけだが、それは絶対に満たされない。欠如を自覚し、王子さまは逃げだす。
花の言うことなんか聞いちゃあだめなんだ。花は、眺めて、香りをかいでいるだけでいいんだよ。 あのバラの花は、ボクの星をすごくいい香りで満たしてくれた。
サン=テグジュペリ. 星の王子さま (p.53). ゴマブックス株式会社. Kindle 版.
バラの言葉ではなくて、バラの行動に基づいて判断すべきだったんだ。 バラは、素敵な香りでボクを満たし、ボクの心を明るくしてくれた……。 ボクは、逃げ出すべきじゃあなかったんだ!
サン=テグジュペリ. 星の王子さま (p.54). ゴマブックス株式会社. Kindle 版.
後悔したら戻れ
王子様の旅の思い出話で出てくる移動はとても簡単そう。王様の話が退屈になればさっと出発してます。
6番目の星で会う「地理学者」。彼はラカン的に言えば、現実の生身の体験(現実界)を排除し、言葉やデータという「シニフィアン(記号)」だけで世界を支配しようとする、「象徴界」かな。
王子さまは彼から、自分の薔薇が「儚い(いつか消えてなくなるもの)」であると教えられ「初めて後悔」する。
いや、後悔したなら帰れよ。
すぐ帰れただろうがよ。
キツネの教え
このキツネも何が目的で王子さまと関係構築したかったのかようわからんのですが(ちょっと退屈で飼いならされたい、って結構変人)、キツネは別れの際にとても悲しみ、そして喜びも語る。今後の人生は「ちょっと退屈」ではなくなったわけだ。対して王子さまの冷ややかさよね(;^_^A
キツネにとって異星から来た王子さまは特別な少年になった、けど、王子さまにとってキツネは「あ、俺にとってあのバラがやっぱ唯一無二だわ」って確認作業に終始したように読めます。悲しい。
ラカン的に言えば、他者との関係性の中で物事に意味が生まれる「象徴界(言語や社会のルール)」への参入。
多分ここで王子さまは、生きてる薔薇に会えないことを悟り、死へのルートを模索するのでしょう。
井戸
ようわからんが突然のどの渇きを訴えた二人は、井戸を探し、見つける。飛行士は砂漠の美しさを認識し、生きる力を得る。王子さまは過去の甘い思い出を飲み干し、死への覚悟を決める(その水は飛行士から与えられる)。ラカンでいうところの「享楽(苦痛を伴う過剰な快楽)」の享受らしい(Gemini氏曰くw)
死
冒頭、子供だった飛行士はヘビを理解されず大人に絶望している。象をも丸呑みする恐怖。その恐怖が最後に王子さまの命を奪う(毒だけど)。飛行士は見守るしかできない。
ウロボロスのように彼らは成熟を拒み、大人を馬鹿にし、ひたすら子供を神聖化するわけですな。
当の王子さまは枯れているかもしれないバラ、という現実を恐れ、「一途に薔薇を愛した美しい僕」という完璧な姿のまま、永遠に変わることのない「対象a(神聖化された薔薇)」と結合。
これは究極の自己完結であり、致死量のナルシシズムらしいよ、Geminiが言ってたw
飛行士
飛行士は結局なんだったのだろう? キツネに教わった飼いならしの実践? 記録係?
王子さまの「一途に薔薇を愛した美しい僕」を真に受けた素直な大人。
王子さまの完全犯罪を実践したのは飛行士でしたとさ、ちゃんちゃん。
結局どういうことだってばよ(by Gemini)
世界中で愛されるこの「名作」は、純粋な心を取り戻すためのバイブルなんかじゃない。
「自分にとって都合のいいファンタジーを守るためなら、他者を踏み台にしてでも死を選ぶ」という、究極のエゴイズムと現実逃避を描いたサイコホラーなのだ。
「大切なものは目に見えない」
なんて便利な免罪符だろうか。目に見えるシワや機嫌の悪さ、言葉と裏腹な態度の奥にある「現実の面倒くささ」から逃げたヤツが、自分を正当化するために使うマジックワードだ。
王子さまのように、関係性が泥沼化する前に死を選び、「一途で美しい自分」を永遠のショーケースに飾る生き方は、確かに傷つかないし美しいのだろう。
でも、人間社会で生きる私たちは知っている。本当にタフなのは、名言なんて吐けなくても、枯れゆくバラの小言を聞き流しながら泥臭く水をやり続けることなのだと。
美しい言葉で現実のノイズを丸呑みにして消し去ろうとする「見えないウワバミ(あるいはヘビ)」には、どうかご注意を。
ロマンチックな心中劇になんて付き合ってられない。私たちは目をカッ開いて、目の前の面倒くさい現実と図太く付き合っていくしかないのだから。
人間のボヤキ
ちょいと読んだだけで、ここまで書けるからやっぱ名作だよね。
誰か僕に飼いならされてよ(心の叫び)
参考
名著 深読み 「『星の王子さま』を哲学的に読んでみる」 |読書のいずみ |全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)
現代思想を修めた人間から見た「星の王子さま」 なぜ名作? 意味がよく判らない! という人に贈るちょっとした補助線です。ついでに、ヨーロッパ近代文明≒現代文明の基盤も解説しちゃいます。|徳田孝一郎
『星の王子さま』についての一考察 – The Quest.
星の王子さまって結局何が伝えたかったんですかね。とある東大教授は星の... - Yahoo!知恵袋
#2『星の王子さま』は誰に向けて書かれたのか——水本弘文さんが読む、サン=テグジュペリ『星の王子さま』【NHK100分de名著ブックス一挙公開】 | NHK出版デジタルマガジン

